Amies Philosophy ー世界観ノ創造ー

世界は物語。物語は雲。世界観の創造は水を雲にすること。世界観は入道雲のように空高く。

言葉が世界を構築した

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創造するもの

この世界は存在してしまった。
ある主の創造によって。

原初は混沌としていた。
概念もなにもない、ただ乱雑な状態で。

創造は少数の条件のみで行われた。
それは驚くほど簡易的で。しかし厳密で明確で。

少数の条件とは、所謂現代で言うところの法則である。
ただ、この世は、その法則から逃れられない。
絶対的な制約である。

その数少ない制約の中で、単純事象が繰り返される。
始めは混沌で乱雑であった。
しかし単純な繰り返しが進むに連れて、創造主の思惑通り乱雑に偏りが生まれる。

やがて乱雑さは力を失い、乱雑さを内包しつつも規則的構造が構築されていった。
数少ない条件とゆらぎだけから、永きの繰り返しを経て、より高次的機能を備えた生命が誕生した。


創造されるもの

目覚めた生命にとって目の前の世界はあまりにも混沌としていた。
この世界は生命にとって認識不可能であった。
従って、生命にとって世界は未だに無かったのだ。

世界は突然として目の前に現れた。それは言葉によって。
混沌は定められていく。言葉によって。
そして理解した。世界があることを。

生命は言葉で世界を構築し始める。
光という名の言葉を創造した。同時に闇が創造された。
死という言葉を理解した。同時に生の概念が生まれた。
日々の繰り返しから無限に気づいた。そして生は有限であると知る。
有限的思想から数の概念が生まれる。集団を意識し始めた。
集団を観察することで生き残れることに気づいた。
集団で生存するために周囲を観察していたが、その方向が自己観察へ変わった。

自我が芽生えた。そして他者という存在を認識した。
そして、今我々は相手と自分についてひたすら思考している。
全て言葉によって。

 

一は言葉、全は世界

この世界は言葉で構築されている。
言葉とは何か。創造するもの、されるものが、この世界を創造するために必要な法則である。
物質とは何か。創造するものが使う高次的な言葉により生みだされた産物である。

世界の森羅万象は”言葉”である。

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